一月ほど前の話ですが、自宅の風呂がガス供給ポンプの故障により半月ほど使えなくなりました。その時自宅近くの公衆浴場(銭湯)を利用したのですが、たまに利用するのも良いですよね。自宅の狭い浴槽と違って、広い浴槽に足を広げていい気分に浸れてちょっとした贅沢感を味わえます。

 

銭湯の料金は鹿児島市内で420円、正直毎日銭湯に通うとなると高いです。そのため3日に1度のペースで通っていました。冬場で汗もそれほどかかずに済んだこともあったのですが、夏場だったら2日に一度くらいにしたかも知れません。銭湯代もう少し安くしてほしいです。銭湯を良く利用していた30年前頃と比べて高くなったなーと感じます。

 

 

そんな訳で今回は銭湯代の移り変わりを調べてみました。他のサービスや商品と物価の移り変わりとも比べながら検証してみたいと思います。

 

 

かけそば1杯よりも安かった江戸時代

日本ではお風呂に入るようになったのは6世紀からと伝えられており、入浴料を取るようになる銭湯が誕生したのは鎌倉時代からと言われています。現在のような浴槽のお湯につかる入浴ではなく、蒸気で身体の汚れを浮かせて洗い流す蒸し風呂が主流でした。

 

 

江戸時代になると浴槽に浸かって流し場で体を洗う今のような入浴システムが確立しました。全国各地に大衆浴場ができるようになり、江戸市中には600軒もの銭湯があったそうです。ただ男性ちょんまげ、女性は髪を結ってびんづけ油で固めていたこともありお風呂に入ると髪を結い直さなければならず大変面倒なので湯舟に浸かっても、髪を洗うのは稀だったそうです。

 

そんな油べっとり状態の髪を洗うと、大量のお湯を使用することになるし、排水溝のつまりや汚れの元になるので、清掃も手間がかかって大変でした。そのため銭湯代とは別に髪を洗うときには洗髪料を支払わなければなりませんでした。

 

 

そして驚くべきことに江戸時代は混浴が主流でした。男女が一緒にお風呂に入る昔の絵とか見るとやはり本当なのだなと感じますが、これがお風呂文化を発展させた最大の要因なのかも知れませんね(笑)

 

ちなみに江戸時代の銭湯代は今の金額に換算すると120円ほど。江戸庶民の格安ファーストフードであったかけそば半分の値段で庶民は銭湯を利用することができたのです。さらにお風呂好きにはうれしいことに「羽書(はがき)」というフリーパスもあり、1ヶ月148文(約2200円)で何度でも入浴できる嬉しいサービスもありました。

 

 

明治・大正・昭和の銭湯文化

明治維新の新しい時代を迎えた日本ですが、銭湯の文化にも大きな改革が断行されることとなり明治2年(1869年)の新政府の取り締まりで混浴は根絶となりました。異性の裸を拝めることができる習慣が無くなったのは残念ですが銭湯人気は変わらず高く、明治13年(1880)の記録によれば、東京府下の湯屋数は1021軒にまで増えていきました。

 

 

明治時代になると「改良風呂」と呼ばれる銭湯ができます。大きい湯船にお湯がたっぷり入れられ洗い場も広く、天井が高い開放的な造りになり、今の銭湯にかなり近い見た目になります。大正時代にはタイルが使われ始め、昭和になると水道のカランが取り付けられるようになり、時代とともに銭湯は進化していき、現在の造りに近づいていきました。

 

 

ここで東京都内の(大衆浴場)銭湯の数の推移をご覧ください。

 

 

最も多かったのが、昭和初期の2800軒です。ここから戦争に突入して戦火で銭湯が消失し大きく数を減らしていくことになりますが、戦争が終わって徐々に数が増えていき昭和40年代に2600軒まで回復しました。それ以降は内風呂の家庭が増えてきたことで減少していきます。

 

 

 

全世帯内風呂となっても見直される銭湯の良さ

明治期から現在に渡る銭湯代と物価の比較のため商品・サービス代です。

 

ご覧のように、昭和50年代までは卵や牛乳、ジュースとほぼ同じ価格で利用できていたので比較的良心的な値段であったことがわかります。平成に入ると銭湯代のインフレ化が進んでいき、食事代と同等からそれ以上の値段になりました。消費税増税の影響もあり今は東京都内で470円、比較で掲載した商品価格と比べても割高になってしまったと感じます。

 

 

家庭にお風呂のない世帯の多かった時代に欠かせない存在だった銭湯ですが、今や内風呂が当たり前となり、その影響で銭湯も減少して利用する人も少なくなりました。銭湯を利用する時は私のように家の風呂が使えなくなった不測の事態の急場凌ぎにと考える人が多いでしょうから、銭湯施設を残していくために値段のインフレ化が進むのは仕方ないのかなと感じます。

 

 

という訳で今回銭湯代についてのお話でした。昔に比べれば高くなりましたが、内風呂にはない体がより温まれることと、解放感、ストレス発散、健康効果も期待できますのでたまに銭湯を利用してみるのも良いですね。久しぶりに広い浴槽に浸かってそう感じました。日本の伝統文化である銭湯の存続のためにもこれからは故障に限らずちょくちょく利用してみたいと思います。

 

著者

yuuponshow

こんにちは、このサイト編集者のyuuponshowと申します。私たちが生まれてから死ぬまで決して欠かすことのできない「お金」。人間が生きる上でとても大切なものですからお金に執着する人って凄く多いと思います。このブログはお金を稼がせるといった怪しい情報商材などの勧誘ではなく、あらゆる角度からお金について探求するものです。難しい話でならないよう分かりやすく、たまにマニアックな話題も混ぜながらみんなの大好きなお金を語っていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いします。

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