3G終了が近付くにつれ、国民の携帯電話すべてがスマートフォンになる時代を迎えようとしています。私がスマホに切り替えたのが10年近く前になりますが、指で操作するシステムに衝撃を受けて、凄いなーと感じながら徐々にハマっていきました。スマホはインターネットを手軽に利用できることから本来携帯電話の主目的であった電話やメールではなく、SNSや動画配信、オンラインゲームといった暇つぶしで利用される人も多いのではないでしょうか。
オンラインゲームは所有者よりも、自分や親戚の子供にスマホを渡して遊ばせることもあるようです。しかしそれが元で大きなトラブルを引き起こすのです。
課金システムはトラブルの元だからこういうのは後を絶たないね。
— yuuponshow (@yuuponshow) January 20, 2021
小学生がオンラインゲーム、200万円請求も 相談急増(朝日新聞デジタル)#Yahooニュースhttps://t.co/wyg8jfESCG
ネットはトラブルの元と良く言いますが、とりわけオンラインゲームの課金システムはニュースでも頻繁に取り上げられるなど大きな社会問題となっています。私には子供はいませんが、めいの子供がスマホゲームが大好きで、よく貸してとせがまれるのでスマホを貸すこともあります。何されるか分からずヒヤヒヤする気持ちで貸しますが、トラブルに見舞われないよう今後のためにも課金システムについて、探求し検証していきたいと思います。
課金システムトラブルが起こる原因
被害状況を見ると端末にクレジットカード登録していたことからトラブルに見舞われてしている事例が多いようです。
① 中学生の娘が、私が前に使っていたスマートフォンを家のWi-Fiに繋げて、オンラインゲームに約10万円を課金していた。取り消したい。
② 小学生の息子が新型コロナウイルスの影響で学校が長期休みとなり、自宅でタブレット端末のオンラインゲームを利用し、高額を課金してしまった。どうしたらいいか。
③ 携帯電話料金の明細に高額な請求があり、小学生の息子がタブレット端末でオンラインゲームの課金をしていたことがわかった。支払いを止めたい。
④ 未成年の息子がスマートフォンのオンラインゲームで親のクレジットカードを使って勝手に課金をしていた。同意していないのでクレジットカードの請求を取消したい。
スマホから個人情報を容易に引き出せることも問題外ですが、注視したいのがスマホのオンラインゲームの仕組みです。課金システムはゲームを普通に行っている間は発生しませんが、進行するうちにゲーム攻略のヒントになるアイテムに課金されるケースが発生しているようです。
課金サービス申込の表示がされ、指示通りに操作するとスマホに登録されるカード番号を呼び出し課金が成立してしまうのですが、実は電話料金に乗っける巧妙な課金システムもあります。その場合にはクレジットカードの登録は必要ありませんから、知らぬ間に請求金額が膨らんでしまうということになるようです。
そしてやっかいなのが「無料」と書かれていたはずなのに、ダウンロードするといつの間にか定期的に課金をする設定になっているという詐欺アプリもあるのです。これはゲームに限らずアプリをダウンロードすることで起こりえる事態なのです。
子供は興味本位の塊、警戒し注意を払うこと
ここ最近のスマホゲームをめぐるトラブルの相談件数です。
スマホゲームはスマホが普及しつつあった2012年頃もオンライン課金システムが問題化され一気に表面化しました。それから8年も経過して注意喚起されているにも係わらず毎年一定数の高額請求相談が寄せられており、グラフを見て分かるように増加傾向にあります。
子供にスマホを持たせないのが一番なのですが、保護者としてやるべき対策はしっかり取っておきましょう。
課金トラブルされない有効な方法
①課金できないように利用できる機能に制限をかける「ペアレンタルコントロール」の設定をかける
②パスワードが分からないようセキュリティの管理徹底、ウィルス対策アプリの利用をしておくと安心
③課金サービス利用をこまめにチェックすること、発覚したら消費生活センターにすみやかに相談をする
防犯上の観点からGPS代わりに子供専用のスマホを持たせる親の方もおります。親の目が届かないところで子供が勝手に課金されることもありますので、上記のような対策を講じておくことは大事です。
先述したように私には子供はいませんが、めいの子供にスマホを貸すことがあります。まだ小学校入学前なのに、器用に使いこなしてゲームをインストールして遊んでます。いつの間にかスマホゲームのアプリで一杯にされた挙句「アイテム欲しい!」と課金入力画面を見せて促されてずズッこけそうになりました(汗)子供は興味本位の塊ですから、好きなことを覚える能力は大人の比ではありません。よーく注意して監視しておかないと何されるかわかったもんじゃありません。
世間の認識不足もトラブルが減らない要因となっている
請求が確定したからと言って諦める必要はありません。実際に返金を申請したところ返金が認められることもあります。
子供のゲーム課金74万円の高額請求を全額返金してもらった体験談
このように返金してくれるケースでもすぐに応じて貰える訳ではなく、何度か交渉する必要があります。相手は交渉のプロですから、一人で交渉しないで消費生活センターなどの救済機関への相談や、周囲やネットで同様の被害者と連携して問題を共有することも大事です。
そしてやらかした子供には罪の認識きっちり教えてあげないとまたおなじことを繰り返します。自分で稼いだことがないから課金にも躊躇なく踏み込んでしまうのです。叱りつけることもそうですが、二度とさせないように高額請求書を実際に見せて「お金」の価値というものを教えてあげることです。
ということで課金システム被害について書き綴ってきましたが、こうした被害を認識するのは当事者にならないと分からないことばかりです。ネットで被害を訴える話もよくあがりますが、賛同することはあまりなくむしろ子供を放置していたことの親を批難する声が相次ぎます。
「親がバカだ」
「高い勉強代だと思って払えばいい」
「返ってこないものと思って諦めろ」
どこか他人事のようで、高尚ぶって親へのお説教のようなコメントが目立ちます。自分はそんなへまをする訳がないと自負したいのでしょう。しかしこうした課金トラブルは状況や環境の違いによって起こりえますので完璧に防げません。その点を留意した上で、他人の失敗を蔑むのではなくあり得る共通認識として課金トラブルを考えるべきではないでしょうか。