日本政府が携帯電話携の値下げを指示し、各携帯電話会社は料金体系の見直しを迫られています。今や人口よりも契約数の方が多い携帯電話は、ほぼすべての国民生活に欠かせない社会インフラであり、値下げは歓迎ですが、これによりエリアが狭くなり繋がりにくくなったり、料金に付加している無料サービスがオプションになったりとサービスの低下に繋がったら本末転倒です。このようなことがないように単純に値段を下げるよりも良いサービスになってくれることを願うばかりです。

 

 

ということで今回は国民生活に欠かせない携帯電話が登場した頃の話をしていきます。携帯がはじめて登場した頃や、当時の料金体系について回顧してみたいと思いますのでよろしくどうぞ。

 

 

初登場の携帯電話は肩掛けタイプ

 

 

携帯電話が世に登場するきっかけとなったのが1979年に登場した自動車電話でした。センタコーンソール上や助手席側のセンターコーンソールに自動車電話が設置され、受話器を取り会話をする。当時の映画やドラマでもこうしたシーンが流れていましたから所有してなくともどういうものかはイメージできると思います。

 

 

高級乗用車に装備されていることから、いわゆる金持ちのステータスアイテムとも言える自動車電話は人気を博しましたが、この自動車電話を持ち運びできないものかと開発されたのが携帯電話なのです。

 

 

その自動車電話が進化した形で1985年9月に民営化したばかりのNTTから一般向けに初めて誕生した携帯電話が「ショルダーフォン100型」です。携帯電話のパイオニアと言われている製品ですが、この端末は、肩掛けベルトのついた通信端末を持ち歩くスタイルのもので、発売当時はショルダーフォンと呼ばれていました。重さは実に3kgもあったそうです。

 

 

実はこのショルダーフォン100型は自動車電話の契約が必須のオプション扱いのため本体価格というのは設定されていませんでした。 契約するには、約20万円の保証金と、毎月2万円以上の基本料金が必要だったそうです。更に通話料金が1分100円とまさに富裕層のためだけのアイテムでしかありませんでした。

 

 

通話可能時間は40分、待受時間は8時間。当時の電波エリアもかなり限られたものでしたから気軽に通話できるという代物ではなかったようです。

 

 

携帯電話第1号登場から3年後の1988年5月、100型の発展形として、携帯専用型のショルダーホン101型が発売されました。重さは約2.5kgと少しだけ軽くなりましたが、通話料金、通話可能時間、待受時間、保証金や基本料金はほぼ変わらず。100型も101型も、一般に普及することはなく、相変わらず富裕層向けの製品でした。

 

 

 

ハンディータイプの携帯登場も持ち歩くには大きすぎる

 

 

ショルダーフォンではない、純粋な携帯電話第1号登場から2年後の1987年4月にNTTから「TZ-802型」が発売されました。

 

 

 

ショルダーフォンよりは手軽に見えますが、重量は約900gで、肩ひもがない代わりに手を差し込むストラップが付いていました。小ぶりの国語辞典サイズだったため、「辞書型」とも呼ばれていたそうで携帯と呼ぶにはまだ大きすぎますね。持ち歩くのも大変そうです。そんな国語辞典サイズの携帯電話も1989年2月発売の「TZ-803型」では、重さが640gまで軽くなり、かなりコンパクト化が進むことになります。

 

 

この携帯電話は加入時に必要な料金ですが、自動車電話と同じレンタル制となっており工事負担金等が 72800円、補償金が 100000 円となっており、気になる月々の基本料金は23000円とやや値下がりしました。通話料金は1分100円、最大連続通話時間は60分、最大待受時間6時間とショルダーフォン同様、使い勝手は悪く、庶民には手が届かない富裕層のためだけのアイテムであるといえます。

 

 

この携帯発売当時、使用料金が高くて手の届かなかった携帯電話を後目に爆発的に普及したのが「ポケベル」でした。電話の着信音を小型の端末に数字のみで送るカラクリになっていました。しかしあくまでもポケベルは一方通行なのでポケベルからなにか発信することはできませんでした。それでも外出中に誰が電話をしてきたかがわかる装置として出先での連絡ツールとしては重宝される存在となったのです。

 

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このポケベルも携帯電話と同様、レンタル制となっていましたが、使用料金はバブル期で月2000円ほどで受信はお金はかかりませんが、ポケベルにメッセージの番号を送ると1分10円。文字数ではなくかかった時間で値段が変わる仕組みだったようです。

 

 

このポケベルが活躍したのが、ちょうどバブル全盛期で営業職のビジネス目的での利用が広まると、若者にも浸透し利用者を増えていたのです。ポケベルは機種が改良されてからは十文字程度の文字をデータとして相手に送れるようにもなっており、今のメールの走りとも言えますね。

 

 

携帯電話誕生からの流れ

 

最後に携帯電話誕生初期の簡単な流れを年表としてまとめました。

 

年表の最後の方は駆け足になってしまいましたが、大まかな流れですのでご容赦を(笑)

 

 

富裕層のステータスアイテムだった携帯電話が国民生活に欠かせない社会インフラとなり、その機能性向上と技術進化に目を見張るものを感じます。携帯の出始めの頃はコード無しで電話できるなんて凄い画期的に映りましたが、やがてメールや写真やネットやお財布など色んな機能が付いて大変便利になり、今年は次世代移動通信システム5G運用開始となりました。5Gが正直どこまで凄い機能性があるのかいまだ理解できないレベルですが、携帯電話の進化はとどまることを知りません。

 

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投稿者

yuuponshow

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