今から62年前の1958年(昭和33年)8月25日に、日本初のインスタントラーメンである「チキンラーメン」が発売されました。それを記念して8月25日はインスタントラーメンの日と制定されました。つい先日誕生日を迎えたチキンラーメンですが、日本はもとより世界でも例のないインスタントラーメンという未知の食品がどのようにして大衆に受け入れられたのかを検証していきたいと思います。

 

 

 

うどん玉6円の時代に一袋35円

インスタントの袋麺はナベにお湯を沸かしてそこに乾麺を入れてスープや具材を入れて食べるのが定番ですが、チキンラーメンはどんぶりに麺を入れてお湯を注ぐだけという至って簡単に食べることができます。過去から現在においての袋麺の中でも断トツの手軽さなのですが、発売当初の売上は結構苦戦していたそうです。

昭和33年発売当時のチキンラーメン

 

苦戦していた理由はチキンラーメンの価格です。当時の小売価格は一袋35円で販売されていました。比較のため昭和33年当時の物価の一例をごらんください。

 

  • うどん一玉 6円前後
  • 乾麺400g 23.7円
  • うどん・そば(外食) 30~35円
  • ラーメン(外食)40円
  • ビール大瓶 125円
  • 映画入場料 150円
  • 山手線初乗り運賃 10円
  • 銭湯の入浴料 16円

 

当時の消費者感覚からすればお食事一食分に該当するので買えないことはないですが、35円という値段設定はちょっと高いなという気がしますね。うどん玉ひとつが6円の時代に、これでは商売にならないと、問屋の主人たちは仕入れを渋っていたそうです。

 

 

ちなみに現在のチキンラーメンの小売価格は110円、スーパーなら特売でそれより安くで購入できます。これなら小さい子のお小遣いでも余裕で買えますが、昭和33年当時の35円では気軽に買えませんね。

 

 

油で揚げる麺の開発

チキンラーメンは日清食品創業者、安藤百福氏により発明され販売されたものですが、ドラマの原作にもなるなど、創業者のエピソードが多くの人に知られています。

 

 

1957年、安藤は理事長を務めていた会社が破綻してすべての財産を失い、残ったのは大阪府池田市の借家だけでした。ここからインスタントラーメンの開発に踏み切ることになるのですが、しかし、“お湯があれば家庭ですぐ食べられる” 世界を見渡しても例のないインスタントラーメンのアイディアがひらめくとはラーメン屋でもない安藤がよく思い立ったものだと不思議に感じますが、追い込まれたことで神経が研ぎ澄まされ常人では考えられない発想が浮かんだとしか思えないですね。

 



逸話によるとラーメンの研究は、1日平均4時間という短い睡眠時間で丸1年間、たった一人で1日の休みもなく研究を続けようやくチキンラーメンを開発することができたそうです。アイディアもですが、それを開発するまでの努力も常人では測り知れませんね。

 

 

チキンラーメンは天ぷらの原理を応用しており、麺を油で揚げて麺の水分が高温の油ではじき出しほぼ完全に乾燥した状態としたことで、半年間置いても変質したり腐敗しない保存性を確立させました。そしてお湯を注ぐと水分の抜けた乾麺が吸収されてやわらかいおいしい麺になります。こうして、インスタントラーメンの基本となる製造技術〈瞬間油熱乾燥法〉のヒントが発見され、1958年チキンラーメンは世に出ることとなったのです。

 

 

テレビCMの宣伝効果

発売当時は価格の高さでやや敬遠されていましたが、民衆に広く伝えられ売上を大きく伸ばしていくことになります。当時その大きな役割を担っていたのがテレビCMです。

 

 

テレビは1958年当時、冷蔵庫、洗濯機と共に三種の神器と呼ばれ、各家庭に一台まで普及しだした頃です。街頭テレビの流れからステータスを感じるようになり老若男女皆テレビにかじりついたのですからCMは凄まじい広告宣伝効果がありました。

 

お湯を注いで3分でいう簡単で手軽な調理法が多くの人が目にすることで評判を呼び、日清食品は大企業として発展していくことになります。その後1971年に発売されたカップ麺のカップ・ヌードルと共にチキンラーメンは今でも日清食品の主力商品として親しまれているのです。

 

発売当初の価格の高さは、起業当初で開発費の回収も当て込んでいたのです。世界発のインスタントラーメンで成功するかどうかもわからない手探り状態ですから無理もありません。それが売上が伸び、会社も安定したことで、安い価格で提供されるようになります。日本はもとより世界でも名を知らしめることになったインスタントラーメンですが、前例のない食品の開発からのスタートですからいかに大変であったかがお分かりいただけたかと思います。ということで今回62歳となり、今でも親しまれ食べられているキチンラーメンを取り上げてみました。

著者

yuuponshow

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