1986年から1991年まで起こった日本のバブル経済は、株価や地価など資産価格の急激な上昇と、それに伴う好景気をもたらしてくれたのですが、これを直接体感しているのは今の世代でゆうと30代後半からでしょうか。そういう私も年齢的に体感しているのですが、当時しがない会社員でそれ程恩恵を受けた記憶はありませんでした。それでも世間的に景気の高揚感が高く、夢も希望も膨らんでいた時代であると言えます。

 

 

テレビを見るとロケーションや演出やら番組制作に相当お金をかけているものばかりで、今のテレビの世界よりもきらびやかで派手な感じでした。そんな時代ですからテレビ業界は相当金回りが良かったと思われます。

金をかけ演出効果も派手だったバブル期CM

 

 

バブル期のコマーシャルとか見ると、どれも元気で爽快で夢溢れる眩しい演出のものばかりです。そんな中でも印象的なCMを取り上げたいと思います。

 

 

当時「I feel Coke」のキャッチコピーで一世を風靡したコカ・コーラの1987年のCMです。最後に笑顔を振りまく美人さんは松本孝美(まつもとたかみ)さんで、現在でもタレント業を行っている方です。実は私、この方の名前つい最近知りました。なぜならば彼女の活躍の場はCMだけでバラエティーやドラマへの露出は殆どなかったので、当時彼女の名前を知らしめる機会がなかったということです。

 

 

そんな松本孝美さんはコカ・コーラの他にSONYビデオデッキの「タカミちゃんのVダンス」やノーシンホワイトの「私はすぐにナオリタガール」なども話題になり、当時のCM女王と称されるほどの活躍ぶりでした。現在53歳の松本孝美さんはモデルとしてご活躍中で今も変わらぬ素敵な笑顔は健在です。

 

話をコカ・コーラCMに戻しますが、松本さんを始め登場する男性陣女性陣皆、美形で生き生きして眩しく輝いていて時代を謳歌しているように映りました。佐藤竹善の歌うCMソングも爽やかで非常にマッチしていました。登場人物も音楽も設定も爽やかでキラキラしていて、まさに時代背景が上昇気流に乗っていたバブル期を印象するようなCMと言えるでしょう。

 

CMで重宝されるコカ・コーラの瓶

 

 

上記のコカ・コーラのCMを見るとガラス瓶の割合の多さが目立ちます。当時はアルミ缶やペットボトルも出回りはじめた時期でしたが、CM的には瓶の方が見栄えが良いですね。女性のボディーラインのような独特の「くびれ」の容器が印象的でした。

 

 

コカ・コーラが日本に上陸したのが終戦後のことで、瞬く間に日本の飲料業界を席捲することになります。レギュラーサイズが190mlで、1964年には500mlのホームサイズが登場、更に大きな1ℓ瓶が1975年に登場します。

 

 

コーラは炭酸が強いので飲み切るならば190mlのサイズで十分満足でしたが、嗜好の変化と軽いアルミ缶やペットボトルが主流となったこともあり300ml や500mlがレギュラーサイズとなりました。重い瓶よりは使い勝手は確かに良いですが、風情という観点からすれば味気なくなったと言えますね。

 

CM制作に携わる業界人のお金事情

 

 

バブル期のCM制作費は1億以上がざらで、今回取り上げたコカ・コーラCMも類にたがわず掛かっていると思われます。ちなみに現在では1000万円から3000万円が相場だそうです。(タレント契約料は除く)やはりバブル期は羽振りが良かったのですね。

 

 

テレビCMで欠かせないのがキャッチコピーです。企業や商品のイメージをユーザーに印象付けることが目的であり、言わば企業や商品の顔となる重要な役割を担っています。こうしたキャッチコピー1本提供するだけで100万円のギャランティーが発生したそうです。

 

 

バブル期の企業はどこも業績がうなぎ上りで、売上が伸びたらその分税金の支払いが増えていくことになります。その対策として必要経費を立ててあらゆる予算見積を増やしていくことになります。なにをやっても売れるので今では考えられないくらいどんぶり勘定で仕事を進めていました。宣伝担当は見積も取らずにバンバン広告を発注しますので広告費は天井知らずに増えていくのも当然です。

 

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クリエイティブもお金をジャンジャン使って、自分が作りたいビジュアルにこだわるのでそれなりに価格交渉はあるものの、コピーライター、デザイナーという特殊な能力と、右上がりの経済成長を背景にイケイケガンガンでした。携わる業界人はみんな年収1000万円以上は当たり前の時代なのです。

 

 

夢も希望も兼ね備えていたバブル期のCM業界ですから、この時代背景があればこそのクオリティーの高い皆の夢溢れる魅力的なCMを制作できるのも当然と言えるでしょう。今のCMがパッとしないのも致し方ないのかも知れません。

 

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投稿者

yuuponshow

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