コロナ禍であらゆるイベントや競技が自粛を余儀なくされる中、一早く対局が解禁となった将棋界。将棋界といえば連勝街道記録を打ち立て、最年少記録を次々と更新してきた若干17歳の藤井聡太七段の存在がメディアでの露出も群を抜いており、今や藤井聡太の名を知らない人はいないと思います。
藤井聡太と言えば数々の対局での名勝負と併せて取りざたされるのが対局の合間に食事を摂る「勝負メシ」です。ところが若干中学生・高校生のプロ棋士が取り寄せた昼食代が「高すぎる!」と批判されることもあり勝負メシが変な意味で注目されたこともありましたが、果たしてそんなに高すぎるのか?そんな国民注目藤井聡太の勝負メシを検証していきます。
棋士の勝負メシ、それぞれの選び方
将棋の対局はホテルや旅館にて行いますが、将棋連盟では、全ての棋士はどこに住んでいても関東か関西どちらかに所属していますので関東か関西で行われます。所属が分かれている場合、どちらかが移動することになります。
名人 竜王 王位 王座 棋王 王将 棋聖などのタイトル戦になると日本全国で行われることになります。(まれにですが海外でも行われることがあります)タイトル戦の開催は各地方や施設にとって絶大なPR効果があるので競争の激しい誘致合戦になります。
タイトル戦の場合は、対局場に選ばれたホテルや旅館が用意してくれますが、棋士は勝負メシにこだわりのある方が多いので、こだわりの勝負メシを食べるために出前で注文をすることになります。
例えば「ひふみん」の愛称で知られる加藤一二三(ひふみ)九段は対局中にうな重を40年間食べ続けていたそうです。自分の好みであるのも一つの理由ですが、勝負に勝つためのゲン担ぎの意味もあるようです。現に引退した現在はうな重はほとんど食べていないそうで、まさに加藤九段にとってはうな重=勝負メシだったのでしょう。
藤井聡太の勝負メシ
加藤九段のように一つのものに頑なに拘る棋士もいれば、色んな食事を嗜む棋士もいます。対局で訪れる地域の郷土料理とか食べるのも楽しみな棋士もいるでしょうから、食事そのものを楽しむという観点からすれば色んなものを食べたいのは当然ですよね。
そんなこだわりを持つ棋士と同じように藤井聡太七段は勝負メシのこだわりはあるのでしょうか?これまでの対局ごとの勝負メシをご丁寧に掲載しているサイトがありますのでこちらで検証してみましょう。
こちらを拝見すると定食屋から、王将やCoCo壱番館の大衆チェーン店、コンビニの弁当と非常にバラエティーに富んでいます。また店舗や品別、店舗別成績なども掲載されており、藤井七段の勝負メシと対局での勝率の関連性を検証する上で大変参考になります。
これまでの対局での勝負メシを検証してみると、大事なタイトル戦などここ一番の大勝負である食事を摂る比率が高いことが分かりました。
ごはんにカレールーをかけるスタンダードな「カレーライス」もあれば、カツカレー、カレーうどん、CoCo壱番館でのオーダーも目立っており、Wikipediaでもお母さん手製の辛口カレーが好物とあるようにカレー料理が好きなのですね。
藤井七段と言えばみそ煮込みうどんなどの麺類好きでも有名です。消化に良く、すぐに体や脳のエネルギー源になるので対局中の勝負メシとしては最適です。好物であることもそうですが、勝負事での機能性を高めるという観点から麺もカレーも優れていると言えるでしょう。
勝負メシにかけるお値段
14歳からプロ棋士として脚光を浴び今や将棋界の顔になった藤井聡太七段。彼の年収は昨年度の賞金・対局料は2108万円、棋士ランキングでも総合9位です。
そんな藤井七段が対局中に摂る勝負メシのお値段は平均して1000円以下のリーズナブルな料金ばかりで、ネットで批判されるほど決して高くはありません。ここで藤井聡太七段が勝負メシとしてこよなく愛するカレー料理を独断と偏見でベスト3としてピックアップしてみました。
第3位 Coco壱番館 豚しゃぶカレー(700円)
薄切りの豚肉とほどよく煮込まれたタマネギがたっぷり入った絶品の隠れた人気メニューです。玉ねぎは煮込み過ぎてなくて、程よい食感も残っていてカレーの相性が抜群に良く、とても美味しい一品です。
第2位 福島やまがそば カレーうどん定食(830円)
鰹と昆布のお出汁が効かせた、お蕎麦屋さんに出てくるカレーの特色が出ていますね。お肉も玉ねぎも甘くて絶品、うどんはやや細く腰はないもののツルンとした食感はカレーにマッチしています。俵型おにぎりも美味しくお漬物と合わせて嗜みたいです。
第1位 ほそ島や カツカレー(980円)
サクッと揚がったカツ4切れは口当たりが優しく、コクがあるのに、ほどよい塩加減を感じない絶品、全て愛情がこもった自家製だそうです。ボリュームもありますが、実際に食べてみると食べやすくご飯や福神漬けとの相性は抜群です。
いずれも1000円も掛からないリーズナブルな値段で食べられるのは嬉しいですね。それに美味しそうでスタミナつきそうだし頭も冴えそうで、勝負メシ巡りをしてみたくなります。ということで将棋界のニューヒーロー藤井聡太七段がこよなく愛する勝負メシの特集でした。