例年、夏場は山登りのシーズンで賑わいますが、今年はコロナの影響でどの山も閉山となっており日本最高峰を誇る富士山も例に漏れず全登山道が封鎖され、今年の夏山登山は終わりを告げました。
残念なシーズンとなりましたが、山がある限りまた来年以降山登りはできます。来年は山登りできますように( ̄人 ̄)☆ということで今回はタイトル通り山登りにちなんだこのような記事にしました。富士山に登った人、登ったことのない人、私も登ったことありません(笑) 風の噂によると富士山頂のペットボトル料金が500円とのことで、なかなか面白そうなのでこれについて検証してみたいと思います。
富士登山は5合目から始まる
富士山頂を目指すには、麓から山登りするイメージがありますが、実は5合目までは車で行くことができるので、5合目から山頂を登る人が多いのです。
富士5合目は標高1500から2200メートル(ルートによって標高に差がある)という結構高いところにあるにも拘わらず、ご覧のように意外と開けています。車も普通に通っていますし、定期便のバスも通っています。オールシーズン立ち入り可能です。ちなみに上の写真は吉田ルート5合目の休憩所付近です。
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5合目までは車の往来が可能ということもあり、山頂は目指さずここまで観光に来て景観を楽しんでお土産買って帰る観光客も多いのです。そのため5合目までのルートは渋滞に巻き込まれやすくなるので、夏のシーズンは車の侵入規制が敷かれます。富士山の自然環境へのダメージを減らすため当然の処置ですね。
ちなみに富士五合目のペットボトルの値段は200円。麓に比べて割高な値段ですが、ここから山頂へ近づくにつれ値段が上がっていくことになります。
富士山頂を目指すルートは吉田ルート・富士宮ルート・須走ルート・御殿場ルートの4つがあります。それぞれ山小屋の数も距離も難易度も違いますので事前に下調べした上で選択すると良いでしょう。
5合目までの観光気分は終了、ここから山頂までの過酷な山登りが始まります。6合目、7合目、8合目と制覇していくにつれ足場がますます悪くなり、酸素も少なくなって息苦しい、夏場でも気温は氷点下にもなる、標高が高くなると急に天候が崩れるなどあらゆる困難が押し寄せます。こうして幾多の苦難を乗り越えて最も山頂に近い休憩地である山小屋「山口屋」に到着しました。
富士山頂最高峰の山小屋「山口屋」
標高3720メートルと山頂まで手の届く場所にある山小屋の山口屋は、オープンは夏場のシーズンだけです。宿泊と食事が摂れる最後のポイントですのでシーズンは予約で一杯になるそうです。
さて建物の脇にある自動販売機を覗いてみると、ありました。自動販売機の値段が400~500円です。噂通りお水は500円という高額で売られていました。ちなみに山小屋内で売られているカップ麺は800円です。これ麓では絶対買う訳ありませんが、ここは富士の山頂です。車も通れないし、足場の悪い道を運ぶことを考えれば当然というか仕方ないというか、色々と考えさせられますね。
この山頂付近の飲食物は麓と比べて割高なのは当然として、こういうものにもお金がかかるのです。
トイレもお金を支払わなければなりません。下水路もないので環境維持のためにも使用ごとにお金を徴収していく必要があるのです。そして排泄物を流すための水が必要なのでそれ相当の水量が必要になります。そもそも山頂は水も電気もガスといったライフラインはなく、すべて自前で準備しています。飲料水以外の生活水は雨水を貯めた貯水タンクから、電気は発電機、ガスはプロパン&ボンベといった感じです。
山頂までの運搬方法
五合目〜山頂の物資の輸送はブルドーザーやクローラーダンプにより行われているそうです。ヘリコプターなどの空輸もあり得るかなと思ったのですが、悪天候に強いというメリットがあることでブルドーザーが運搬のすべてを担っているのです。五合目から頂上まで、早ければ約2時間半程で運びます。山小屋で水を買ったり食事をとることができるのは、ブルドーザーのおかげなのですね。このブルドーザールートも最初からあった訳ではなく走行できるよう舗装してようやく山頂までのルートが完成したのです。吉田ルートではブルドーザー道は下山道としても利用されています。
食料や日用品のほか、軽油やプロパンガスなどの燃料類、山小屋で働くスタッフの洗濯物などさまざま。多い時は一つの山小屋で300キロ以上にもなるという荷上げの後、ごみを下まで運搬するなど、登山者の快適な山小屋生活を影で支えていたのです。
インフラが機能しない場所での施設の維持管理はこのように大変であることがお分かりいただけたかと思います。ペットボトルもカップ麺もそれを見越した上乗せ料金でなければ割に合わないのです。500円の水は確かに高いですが、麓から苦労して運び込まれた水なら500円でも買うでしょうし、格別の味わいでしょうね。
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