医者になるには大学の医学部に入って6年間の教育を受けて、医師国家試験に合格しなければなりません。医学部は他の学部と比較しても難易度が高く、国公立はもとより私立でも相当の学力がなければ合格できません。学力もさることながら問題なのはお金です。国公立大学医学部6年間で掛かる費用は350万円。私立に至っては2000万円から4500万円、平均すると6年間で3300万円となります。
僅か6年間でこんな大金普通の家庭では出せないですよね。国公立なら学費はかなり抑えられますが、医学部はどうしても他の学部より割高になります。幾ら子供が将来医者になりたいと志しても親としては複雑な思いでしょうね。実家が恵まれた富裕層で、且つ開業医でなければ親としても医者になれとは言わないでしょうね。
このように費用面がネックとなる医学部への進学ですが諦めることはありません。日本には高額な医業における学費面を全学免除してくれる学校があるのです。それが防衛医科大学校です。
将来の医師・看護師・保健師たる幹部自衛官となる防衛医科大学校学生として、学生手当金を貰いながら勉学・訓練に専念してみませんか?(学費、寮費無料)採用受付中です。締切は9月28日(金)です。
— 自衛隊福岡地方協力本部 (@fukuoka_PCO) September 19, 2018
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防衛医科大学とは?
自衛隊の幹部自衛官を養成する防衛大学校と併せて自衛隊医官を養成する防衛医科大学があります。いずれも学費は免除される上に、入学すると国家公務員となるので学生手当という名目で毎月11万円程の給料と賞与も支給されます。キャンパスは所沢にあり、ここで6年間医業を学びます。学科は医学科と看護学科、そして大学院に相当する医学研究科の3つの学科で構成されています。
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入学試験は一次試験で一般教養科目の試験、二次が口述試験・小論文、そして身体検査となります。難易度としては基本的に医学系の大学は高い傾向にありますが、防衛医科大も例に漏れず、むしろ学費がかからないことから医学部受験を目指す学生にとって私学はもちろんのこと国公立医学部よりも難易度は高いケースもあり偏差値は67.5となります。
卒業後は、医科幹部候補生として陸上・海上・航空の各幹部候補生学校で約6週間の教育訓練を受け、医師国家試験に合格後、幹部自衛官(2等陸・海・空尉)に任官します。2年間の初任実務研修(防衛医科大学校と自衛隊中央病院で臨床研修)を受けてその後、自衛隊病院や部隊などで勤務することになります。
医科大学校生の一日
防衛医科大学校は、朝6:30の起床から24時の就寝まできっちりスケジュールが組み込まれています。医学教育を中心に中身の濃い授業が行われますが、学校行事や部活動もあり充実した学園生活を送ることができます。自衛隊員となるので体力を要する訓練もありますが、一般的な部隊訓練と比べてかなり緩く数も多くないので体力の不安な人でもそれ程心配ないと思います。
防衛医科大生1日のスケジュール(5・6年生は病院実習があるので若干異なる)
寮での部屋割りは2~4人部屋となっており、共同生活をとおして協調性が養われ、規則正しい生活習慣を送ることになります。学生舎には、机や本棚など、日常生活に必要な備品が用意されており、勉強に専念できる環境となっています。
防衛医科大生は一般訓練生と比較して優遇されている?
外出や宿泊などは事前に申請書を提出する必要がありますが、同じ幹部候補生となる防衛大学生と比べて外出や宿泊は比較的しやすい環境にあります。外出の場合は、月曜日から木曜日の課業終了後は必要と認められる場合に許可され、金曜日、土日祝日などは基本的には外出・外泊の許可がとおりやすいようです。一年生は夏季休暇開始まで外泊の許可に制限を設けていますが、それを過ぎれば週末は自由と考えて良いでしょう。また春・夏・冬に一定期間の年次休暇が付与される仕組みとなっています。
防衛省職員として自衛隊員としての任務を担いながら、一般的な大学の医学部生とは異なる医業体制で学ぶことになります。学力もさることながら協調性や忍耐性も養われるので、人間としての成長が期待できます。お金のメリットだけではない、人生の大きな糧となる出会いや経験がそこにあるかも。医者を志す学生さんにとって防衛医科大学はとても魅力に映るのではないでしょうか。
最後になりますが、上のイラストは週刊ビッグコミック・スペリオールで連載されていた『賢者の学び舎』のものです。防衛医科大学で学ぶ若者達を描いた物語で、医科大生の学生生活を詳しく描いています。なかなか面白くためになるし、防衛医科大を知る上で参考になると思いますので読まれることをおすすめします。
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