今日は給料日だからたまには豪華なランチでも・・お金がある時にちょっと奮発したくなる時ありますよね?しかし奮発しなくても豪華なランチを振舞ってくれるお店はたくさんあるのです。あなたのおうちの近くにあるのかも?そんな豪華激安ランチをご紹介いたします。
いつものランチ代で食べきれないほどの量と豪華さ
こちらSNSで投稿されたランチメニューと価格です。ご覧いただくと分かるようにすべて1000円以内でありえないくらいの豪華さです。何はともあれちょっと目についたランチメニューをご覧ください。
博多ではこのランチ800円 pic.twitter.com/K0LQ7k4LtE
— ビットチュウ₿ (@shineshine2828) August 20, 2021
ご飯大盛に味噌汁、おしんこ、とんかつに加えて大皿に盛られた大量の刺身の盛り合わせ、これで800円だそうですから信じられません!!他のお店なら3000円を超える値段だと思います。お店の名前は海風土と書いてシーフードという博多のお店だそうです。
これに負けじとご当地の激安ランチメニューが次々と吊るされていましたので紹介いたします。
どれも凄いボリュームで美味しそう!!で、1000円でお釣りがくるお財布にやさしい激安ランチです。お店の詳細はですが、宮﨑880円は延岡市にあるふらっとごはんです。中洲1000円は中洲のアジア美術館近くの食いしん坊松むらです。高知930円は高知桂浜近くのドライブイン西村食堂ってところで、お 昼しかやってないそうです。この地域に行く機会があればぜひ立ち寄ってみてください。
しかしこんな豪華な料理を振舞ってお店の採算とれるのでしょうか?
豪華ランチを提供できる訳
「この価格じゃ儲けがないだろう」激安豪華ランチを提供できるお店の評判が高い一方で、こういう声もあがります。実際その通りで利益抜きの戦略をとっているケースが多いのです。
このようなお店はランチだけではなく昼夜問わず営業しているところが多いのですが、稼ぎどころは夜の方が多いのです。夜はお酒の提供もありますからお酒で利益を出しやすいのです。メインの食材も利益を見込んだ設定となり、ランチ価格だけ料金を抑えている傾向にあるのです。ということはお店のPRとして激安ランチを提供しているのでは?と思いきや、実は切実なお店の実情もあるようです。
ズバリ激安ランチの提供理由は「FL比率を抑えるため」です。Fはフード(食材原価)、Lはレイバー(人件費)のことです。売り上げの55%以下にこのFL比率を落とさないと、採算が合わなくなり、経営が傾くといわれています。
材料費(Food)と人件費(Labor)の合計を出したのがFLコストです。それに売上高に対して材料費と人件費がどれだけかかっているのかを計算したのがFL比率になります。
良い食材を使うお店は、鮮度の落ちた食材を出すわけにはいきません。しかし良い食材は高いので廃棄するのはもったいないです。特に鮮魚、野菜、鶏肉は鮮度が命です。だからといって、高級食材をそのまま廃棄してしまえば、F比率はたちまち跳ね上がります。
好きなだけ食材におカネをかけてクオリティを上げることは誰にでもできますが、利益、商品価格とのバランスを考えなければ経営は成り立ちません。ランチ営業の目的は前夜の残りを消費し、廃棄を極力減らすようにコントロールしているのです。
特に鮮魚系を扱うお店では鮮度が命!!それらの多くは前日の夜の食材を転用することで、トータルでF比率を大きく引き下げているのです。前日の食材を捌くことで廃棄せずに済みますし、何よりお店のPRに繋がります。苦肉の策とも言えますが、ある意味合理的な方法とも言えます。
上記に紹介した西村食堂はお昼のみメインなので、新鮮な海鮮魚を漁師から直接仕入れるなどできる環境にあると思われます。あるいは自分が漁師であるか。でなければこんな激安は振舞えません。
豪華激安ランチを提供する背景を探索すると面白いですね。激安豪華ランチにありつける機会がありましたら、ちょっとお店の情景なども噛みしめながら召し上がってみてください。