今月15日に野口聡一さんを含む4人の宇宙飛行士が搭乗した新型宇宙船「クルードラゴン」が無事打ち上げに成功し、ISS(国際宇宙ステーション)に到着しました。野口さんは半年間、ISSでの任務にあたる予定です。

 

 

宇宙空間で半年間も生活するなんて普段地球上で生活している我々からすれば想像を絶します。しかも野口さんなんと通算3度目の宇宙業務だそうで、宇宙空間での生活は慣れていらっしゃると思いますが、色々と地球上とは違った大変な面もあるかと思います。そんな野口さんたち宇宙飛行士の待遇面はどうなっているのか気になるところです。

 

 

夢やロマンだけでは語りつくせない宇宙飛行士とはどのような職業なのか?彼らの日常勤務や生活、待遇面など色々と掘り下げてみたいと思います。

 

 

 

宇宙飛行士になるためには?

子供の頃誰もが一度は夢見た宇宙飛行士という職業、ただ日本にはロケット基地があるものの、有人ロケットの打ち上げはいまだ実現していません。そのため日本人が宇宙飛行士になるにはNASAのような海外にある宇宙開発事業団に入らなければなりません。

 

 

今から35年前の1985(昭和60)年に、NASAがスペースシャトルに搭乗する科学技術者の選考を行い、その中から3名の候補者として毛利衛さん、内藤千秋さん(翌1986年結婚されて向井姓に)、土井隆雄さん に決定しました。

この3人の中から、日本人初の宇宙飛行士が選ばれることになるはずだったのですが、一足先にジャーナリストの秋山豊寛さんが、1990年にソ連の宇宙船ソユーズに乗り、宇宙ステーションミールに1週間滞在していますので秋山さんが日本人宇宙飛行士第1号となりました。

 

 

その後、毛利衛さんがスペースシャトル日本人初の搭乗者として1992年に宇宙に旅立つことになり、その後、向井さんが1994年、土井さんが1997年と続きます。秋山さんの場合は一年ほどの訓練で宇宙に旅立つことになりますが、スペースシャトル組は宇宙飛行士候補となってからかなり期間があることが分かるように、(チャレンジャー号の事故も影響しているようですが)実際に宇宙飛行士として搭乗するまで相当な訓練を受けることになるのです。

 

 

意外と高くない待遇面

ここでは実際に宇宙飛行士に選ばれてからの待遇面について説明していきたいと思います。現在、日本人の宇宙飛行士はJAXA(宇宙航空研究開発機構)が実施する宇宙飛行士選抜試験を受けて、JAXAに採用されることが現状唯一の方法です。

 

 

 

宇宙飛行士の給料は、JAXAの職員給与規定が適用されますので、平均的なサラリーマンよりはかなり高いものの、ほかの職業と比べて飛びぬけて高給というわけではありません。

 

JAXAは、組織形態としては国が運営する独立行政法人であるため、常勤職員の給料は、原則として内閣府などの公務員の給料に準じる形となります。JAXA発表の資料によると、常勤職員の給料は864万円となっています。(平成30年)

 

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の役職員の報酬・給与等についてPDFより抜粋

 

宇宙飛行士は、JAXA常勤職員のなかの研究職に該当し、研究職の平均年収は869万円となっています。元宇宙飛行士の山崎直子さんは、ご自身の著書のなかで年収800万円、毛利衛さんも同じく年収1000万円ほどと記されていました。

 

 

宇宙飛行士というと、選ばれし人だけが就くことのできる憧れの職業といえますが、収入面については常識的な一般水準といえます。

 

JIXAの俸給表を見ると所定内で620万ですから割12で平均月額支給は50万円超と割り出されます。ボーナスは240万円ですから夏と冬で120万円づつの支給ですね。

 

そこから社会保険料や年金、住民税、所得税などを引かれますから手取りは、月額約38万円~40万円くらいです。

 

 

JAXAで採用されて訓練を含む収入としては上記の通りですが、宇宙飛行士として宇宙に滞在したときには特別手当もあるのです。

 

宇宙空間での作業となるとほんの些細なミスやアクシデントが死に直結することもあります。こうしたミッションの危険度の高さを考慮して、スペースシャトルやISS(国際宇宙ステーション)の滞在期間中の宇宙飛行士については、「宇宙飛行士手当」が支給されます。

 

この手当は、JAXA職員としての本給の10割程度であり、単純計算で収入は倍増することになります。

 

 

生涯に数回の宇宙飛行で年収分のボーナスが倍増されるので満足か、そんなもんかと意見が分かれるところですが、基本的に宇宙滞在中はお金は使いませんからお金はたまるでしょうね。

 

 

退任後は悠々自適の生活か!?

初期のスペースシャトル日本人搭乗クルーとなった毛利衛さんを始めとした3名は既に宇宙飛行ミッションから退かれています。その後はJAXAの役員や、宇宙事業関連あるいは大学・一般企業に役員待遇で迎えられているようです。

 

 

何せ肩書が元・宇宙飛行士ですから、どこからでも引っ張りだこの好待遇で迎えてくれるでしょうね。そして講演の依頼も多いと聞きます。講演料も大物タレント並みで一回数百万円クラスになるそうです。宇宙飛行士としての厳しい訓練の話や死と直面する危険な宇宙業務の話など体験者でなければ語ることできないですからね。講演だけで年間数千万円の収入は固いでしょうね。

 

 

こうしてみると宇宙飛行士として恩恵に預かれるのは任務中ではなく、退任後の方であると言えるでしょうね。しかし彼らはお金目的ではなく夢とロマンを求めて宇宙飛行士になったのですから、色眼鏡で見てしまうのは失礼なことですが・・・でも一度宇宙飛行士となれば将来安泰ですよね。羨ましい限りです(^▽^;)

投稿者

yuuponshow

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