日中の気温35℃、夜中も25℃を下がらない熱帯夜、クーラーも稼働しっぱなしで今年の夏も酷暑に悩まされました。場所によっては40℃とかありましたね、しかも6月にですよ!最も嫌な季節なのが夏だと言う人結構多いのではないでしょうか?できるならば夏の間だけでも海外か北海道の涼しいところに避難したいところです。

 

 

しかし日本の夏って昔はこんな酷暑ではなかったのですよ。気温30℃は超えても午前中は比較的凌ぎやすくて、夏休みには先生や親から涼しい午前中に勉強しなさい!と言われたものでした。そう昔は今ほど暑くはないし、扇風機だけでクーラーだって無くても夏を過ごしてきたのですから。

 

 

そして昔は暑くない夏というのがたびたびありました。ずっと雨や曇天が続き、プールや行楽地が閑散している、そうした寒い夏のことを「冷夏」と呼んでいました。記憶に残る冷夏はだいぶ昔になりますが、1980(昭和55)年や1993(平成5)年が挙げられます。

 

 

豪雨など災害に遭うのは勘弁ですが、酷暑が続くとたまには冷夏になってほしいな~と感じます。冷夏になった当時の体験談など織り交ぜながら、冷夏の経済事情も振り返っていきたいと思います。

 

 

冷夏が起こる原因

 

 

冷夏は太平洋高気圧の勢力が弱く、梅雨前線が長く日本列島にとどまり、オホーツク海高気圧の勢力が強い年があたるとされています。また日本近辺の海水温が上昇するエルニーニョ現象になると冷夏になる傾向にあるようです。また世界規模の火山の大噴火があると冷夏になりやすいと言われています。冷夏になると長雨など天候が不安定に陥りやすく、低温に見舞われる傾向にあります。

 

 

先述したように代表的な冷夏の年は1980(昭和55)年と1993(平成5)年が挙げられます。1993年は私の地元の鹿児島で8・6水害というのがありまして、市内を流れる河川が氾濫して市街地が冠水したり、土砂崩れで電車が海に流されるなど大変な水害に見舞われました。そして米不足に悩まされ、東南アジア(主にタイ)から米を輸入しなければならなくなる事態になるなど農作物に深刻なダメージを受けるなどこの年は。

 

 

災害などあると記憶も残りますし、忘れられない年になるものです。でも私が最も印象に残る冷夏の年は1980(昭和55)年でこの時私まだ小学生でした。プールが好きで夏休みはよく学校や公園のプールに出かけたものですが、この年のプールは水が冷たくてプールも閑散として、いつもの年よりもプールに出かけることは少なかったです。

 

 

夏休みに家族で出かけた海などの観光地も天候が悪くて行けませんでした。テレビのニュースでは観光地が閑散とした冷夏の状況を毎日のように伝えていて、いつもと違う夏休みだったと思いだします。ちなみに当時のマンガ『釣りバカ日誌』でも冷夏について触れているところがあります。

 

 

70年数年ぶりの異常気象とあるように、本当に寒くておかしな夏でした。実際この年東京の8月平均での最高気温は26.6℃ 最低気温は20.7℃ 日平均で23.4℃となっています。

 

参考:東京の過去の天気(1980.8)

 

ちなみにもう一つの代表的な冷夏の年1993(平成5)年8月平均での最高気温は28.0℃ 最低気温は22.3℃ 日平均で24.8℃となります。この年は水害が酷かったですが昭和55年よりは気温は高めです。いずれにしろ今では信じられない夏ですね。

 

 

 

景気が落ち込む冷夏

 

 

冷夏になるとその年の経済に打撃を与えるとされています。想像してみてください。暑いとドリンクがぶがぶ飲むし、アイス食べるし、かき氷食べたくなりますが、これが冷夏だとそうはならないですよね。日本の夏は夏祭りなど色んな行事が行われますが、こうした行事にも客足の伸びや出店の売上にも影響を来します。個人消費が落ち込むのは必然で、経済には悪影響でしかありません。

 

 

上記のグラフで示しているとおり7~9月期の日照時間と家計消費の関連性が見事にリンクされています。これをもとに出した試算では日照時間が一割減少すると、同時期の家計消費支出がマイナス0.4%程度押し下げられると言われています。1980年や1993年の冷夏に当てはめるとマイナス7000億円ほどの経済損失となるようです。

 

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特に深刻な影響を受けるのが農業です。農作物の価格高騰や品不足などで現れます。(野菜などは夏のうちに、などは以降 – 翌年の夏まで)寒いより暑い方が景気には良いのです。

 

 

最近はなぜ冷夏にならないのか?

 

 

地球温暖化が問題化されている昨今の日本の酷暑はその影響を受けているのかも知れません。一家に最低一台はクーラーのある時代になり、日中はおろか、夜中でもガンガン使っているので各家庭から室外機から熱が放出されるから夜も気温が下がりません。

 

 

40℃を超える酷暑、頻発するゲリラ豪雨、梅雨どきから発生し上陸する台風。それも「超大型」とか「観測史上最強クラス」という言葉が躍り明らかに昔とは違う気候変動です。かつての涼しい夏寒い夏は訪れないのかも知れません。

ある気象予報士によると、「温暖化の進行により、以前よりも冷夏になりにくい」だそうで、
冷夏が来る事は、二度とないのかも知れません。かつて寒い夏を経験した者としては懐かしく感じる思いですが、経済においてはあまり良いものではなかったですね。やっぱり夏は暑くないと、でも正直厳しいのです(^_^;)

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投稿者

yuuponshow

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